校門から少し離れた塀のところで、向かい合わせになる。 翠さんの瞳は、まだ戸惑っていた。 「俺、中学のときから翠さんのこと知ってました」 「うん」 「そのときからずっと好きでした」 「え…?」 目を見開く、翠さん。 終わりへのカウントダウンが静かに始まっていた。