「おい晴、お前また顔色悪くなったけど大丈・・・」

「ごごごごめんなさいっ!!!」


瑞穂は思いっきり頭を下げると、下から見ていた口之津の頭に思いっきりぶつかり

ゴンッ

という鈍い音がした。


「いってぇ!」

「あひょわああああごめんなさいいい!!」


瑞穂はおでこを抑えて慌てる。
その様子を見て有明が「プッ」と小さく噴出した。


「ごめんなさいごめんなさいごめんな」

「オイ晴!!」

ビクッ

「・・・・・・!!」


口之津の声に驚き瑞穂は強張り、ひゅっと息を吸い込んだ。

今にもむせあがりそうになりながらもガクガクと震えると、膝の上の瑞穂の両手をギュッと包み込んで口之津はうなだれた。


「謝るのは俺だ・・・。スマン」



ベッドの上の瑞穂からは下を向いた口之津の表情は見えない。



「え・・・?」



「俺が――」

「まあまあ、とりあえず離れろって先生」

「ぐげっ?!」


布津が口之津の首根っこを掴んで思いっきり瑞穂から引き剥がす。