(・・・何コレ、苦しいっ)


ぼやける意識。
荒い呼吸。
胸が痛い。


「瑞穂っ!!」
「晴ちゃん!」


周りの自分を心配する声。

立ち上がりたいのに、体が言うことをきかない。







ようやく意識がはっきりした時は保健室だった。



「・・・る・・・はる・・・っ」


遠くで聞こえていた声がだんだん近くなる。

ぼやけた意識が再びクリアになった。



「晴っ!!」


「あれ、口之津先生・・・」



気付けば目の前にはすごく心配したような口之津が瑞穂を覗き込んでいた。


「大丈夫?瑞穂さん」


口之津の隣には保健医がしゃがみこみ様子を伺う。

手元のフカフカした感触に気付き目をやると、いつの間にかベッドに腰掛けていた。