(俺は何を・・・・・・!)


自分が発したなんて信じられなくて思わず口に手を当てる。


小浜は何を言われたのかわからず、それでも少し泣きそうな顔をしていた。



「・・・すみません」



そう言って小浜をその場に残し有明は中へ戻って行った。





***


「有明先生ドコ行ってたんすかあ!!
小浜先生とバックレたのかと思いましたよ!!」


さらに酔った口之津がマイクで叫ぶ。


「人聞きの悪いことを言うのはやめてください」


「じゃあ小浜先生はどこに?」


他の教師が隣から酒臭い息で話し掛けてくる。


「・・・外の風に当たってこられるそうです」




しかしそのまま小浜が戻ってくることはなかった。