有明先生と瑞穂さん

「俺の美声に酔いなッ!」

「キャーー!口之津センセーッ」

「いいぞーー!」


マイクを持ち有明を指さしながら口之津がどこかで聞いたような決め台詞を吐いて歌いだすのを、若干疲れ気味で聞いていた。

隣では小浜が何事もなかったかのように楽しそうに手を叩いて歌を聴いている。


「有明先生も小浜先生も歌って歌ってー!
全員歌うまで帰さないからねー!」

酔って足取りもおぼつかない先生達が絡んでくるのもしんどい。


小浜はリモコンを受け取り楽しそうに選曲していた。


「有明先生は歌われないんですよね?」

「はあ・・・。僕はこういうのはあまり得意ではないので」

「でも口之津先生、きっと有明先生を歌わせると思いますよ。
すごい対抗心燃やしちゃってるし・・・。
どうして口之津先生って有明先生のことあんなに敵対視してるんですか?」

「それが僕にもさっぱり・・・」



しばらくすると熱唱し終わった口之津が得意気な顔をして戻ってくる。


「有明先生歌入れましたかあ~?!」

「えーっと・・・、まだリモコンまわってこないので」


「歌わない」なんて言ってもどうせ聞かない。
有明は適当にあしらった。
曲はもう10曲近く予約が入っている。どうにかやりすごせるだろう。




「私の歌を聴けぇーーっ!」


若干キャラ崩壊した小浜が、またしてもどこかで聞いたような決め台詞を吐いて歌いだす。

彼女も相当酔っているのだろう。