「瑞穂ちゃん、何で有明のコト避けてんの?」

「えっ・・・・・・」


ある日の放課後、いつものノリで学校帰りに国見に呼び出されたと思ったらこれだ。

旅行以来4人で会うことはなかったし気付いていないと思ったのだが、有明先生から聞いたのだろう。


「わ、わかりますか」

「有明生気無くしちゃってぇー、かわいそうだよ」

国見はカラカラと笑いながらカフェラテを口にした。



「有明に聞いてもわかんないって言うんだ」

「有明先生は何も悪くないです」

「・・・有明と何かあった?」


瑞穂は勢いよく首を振った。

国見の笑顔は絶えないままだが瑞穂にはこの空気はキツかった。


「いや、瑞穂ちゃん責めてるわけじゃないのよ!
ただ単に今二人がどうなってるのか気になるっていうかね!」

国見は笑って取り繕った。
それでも瑞穂の表情は晴れない。

無理に笑おうとする顔が虚しかった。


「・・・言いたくないなら、無理には聞かないんだけど」