有明先生と瑞穂さん

結局前を歩く有馬と深江が手を繋ぎ、その後ろを瑞穂と布津が縦に並んで歩いていく。

有馬の髪が派手に盛られているので見つけやすい。


「瑞穂ちゃんとついて来てるかー?
やっぱ手繋いでやろうか?」

「や・・・大丈夫・・・」


断りながらも人を必死で避けながらついていく。

気づけばすでに布津の手にはいくつか食べ物があった。



「・・・あんたこの人ごみの中どうやってそれ買ったの」

「瑞穂も食う?」


この人ごみでは買うどころか食べることすらできない。

晩ご飯なんて食べてないのでお腹はなるがついて行くので必死だった。



それでもこれだけ人がいる中に、少しだけ窮屈ではあるが落ち着ける場所を見つけてそこに腰を下ろした。


「人すっごいねぇ~。浴衣着崩れちゃうかと思った」

「深江の手繋いでてよかったよ・・・。
すぐ後ろにいるのに振向いても見えないんだもん」

「みんな何も買ってねーじゃん。
腹減ってねーの?」

「ワッ!何でこの中で両手いっぱい買えんのよ!
晴子コイツどうやってたの?!」

「や・・・ずっと後ろから見てたけど気づいたらもう持ってた・・・」

「えー、結お腹すいたー」


女性陣が口々に「お腹すいた」を連呼すると「しょーがねーな」と言いながら布津はまた人ごみの中に買出しに行き、数分後またしても大量の食べ物を買って帰ってきた。


「食に対する執念すごいね・・・」

「勇ましいな・・・」