有明先生と瑞穂さん

人、人、人。


どこを見ても人だらけ。


「うお~~~・・・多いね・・・」

「むしろ歩けるのかな、コレ」

「店に寄れるかあ?!」

「花火はどこで見るか決めてなかったけど・・・」


この位置から充分見れるはずなのだが、こんなに人が多いと背の高い人達が壁になって見えない。

特に小さな深江は今にも埋まってしまいそうだ。



「よし、手繋ごう!」


すごくいいことを思いついたような顔をして布津が言った。


「・・・・・・ないわ」

「・・・布津、あんた晴子と手つなぎたいだけなんじゃないの?」

「ムッツリキモいです」


「ちょ・・・ちげーって!
はぐれないためにだなあ・・・!!」


一人必死の言い訳が見苦しい。


「ハイハイ、わかったわかった。
深江ー、手つなご」

「はいはい、有馬さん参りましょ~ね」

「私も私も」

「4人で手繋いだら邪魔になるでしょ」

「えー・・・じゃあ誰か変わってよ。
嫌だよこんなスケベと手繋ぐなんて・・・」

「ウチも嫌だよ」

「結も~」




「俺泣きたくなってきた」