有明先生と瑞穂さん

有明達は車で来ていたらしく、颯爽といなくなってしまった。


私達はまた4人で歩く。



ふと、有馬の様子がおかしいことに気づいた。



「・・・どうしたの有馬さん。
なんか元気ないね」

楽しそうな布津と深江に前を歩かせ、二人になるべく気づかれないように有馬に話しかけた。


「うん・・・・・・」

返って来たのは曖昧な返事。
さっきまでのテンションはどこへ行ったのだろうか。




「ウチ、最近までちょっと遠いトコで泊り込みでバイトしてたんだけどさ・・・

そこで偶然有明先生に会ったんだー」


「!!!」


旅行の時のことだ―――。


ギクリと顔が強張った。




「バイト掛け持ちでやっててさ、朝から晩まではそこで働いてて、深夜から近くのコンビニでバイトしてるんだけどさ」


あの夜出ていったのはバイトだったからなのか・・・。

タフなものだ。



「コンビニのバイトに向かう途中、見ちゃったんだ・・・

有明先生が誰かと抱き合ってるところ・・・」



「・・・!!!!」




私だ!!!!!



血の気がサーーッと引いていく。


やはりあの時気づかれていたのか。

抱き合ってはいなかったが・・・そう見えたのかもしれない。

先生が隠してくれていたおかげで顔が見えていなかったのが幸いか。



とりあえずこの会話が布津に聞かれたら間違いなく私だとバレる。

そうなれば先生と旅行に行ったこともバレる。


瑞穂はもう少しだけ歩くスピードを落として距離をとった。