有明先生と瑞穂さん

有明先生は自分のことを滅多に話さない。


何に悩んで
何に苦しんでいるのか。


今どう思っているのか。



それでも加津佐達や瑞穂には話す方なのだろうけれど、元々そういう性格なのだ。




だから余計に自分の心の内を見せるのは珍しい。


有明先生をそうさせるのは、今日が特別な日だからか―――。



有明先生は瑞穂を見ると、いつものようにふわりと笑った。







「・・・・・・アンタ、なんで赤くなってんの?」


隣を見ると加津佐が赤くなりニヤけている。


(ホントになんでだ?!)

瑞穂は心の中でツッコんだ。



「いやっ!
だって有明が珍しいからさぁ!」

「何だよ珍しいって」

(気持ちはわかるけどね・・・)


「そういうこと滅多に言わねーじゃん!」

「そうか?」

「うん、まあ・・・・・・珍しいとは思ったわね」

有明先生には自覚はないらしい。


「それにそういう風に笑うことも滅多にないし」




(え・・・・・・?)


そうだろうか。

でも国見は「確かにそうだ」と頷いている。