有明先生と瑞穂さん

「はぁ・・・。
お前さー・・・それ高校の時もテスト前に説明してやっただろ」

「えっ!」

加津佐の肩がギクリと跳ね上がる。

「そういえばそうだったかもね」

「へぇー、そうなんですか」

「3人の中で一番勉強できるのが有明だから、いつも試験前は教えてもらってたの」

「2人とも試験前夜しか勉強しないんだからできなくて当たり前だろ・・・」

「えーヒドーい。
普通は試験前日しか勉強しないよね?瑞穂ちゃん」

「え・・・・・・」


瑞穂は遅くても一週間前には始めている。
むしろ皆それくらいに始めるのが普通と思っていただけに、前日しか勉強しないだなんて正直驚いた。


「ウソ!瑞穂ちゃんもっと前からするーぅ?」

「ほら見ろ」

有明先生は瑞穂のプリントを取り上げると、別紙にサラサラと何かを書き写し、教科書を開いた。


「バ加津佐、よく見ろ」

「バカヅサぁ?!」

3人で有明先生の手元を覗き込む。


「お前はここに書いてるやつ全部読んでるみたいだけど、ここのは使わない。
そしてここに書いてるのはこっちで使う。
・・・って習ったの忘れただろうけど、ほら、教科書に載ってるから見てみろ。
そしてこのやり方で見ていくと【ウ】になるだろ?」




「ほぉ~~」


納得したのか、うんうんと何度も頷いた。