有明先生と瑞穂さん

加津佐は有明の向かいの椅子に座り込み、テーブルに広がるプリント類を眺めた。


「うえ・・・・・・
俺もう勉強のやり方すら忘れちゃったよ」

「どうでもいいけどアイスこぼすなよ」


「ふゎーい」とのん気な返事をしながらひょいっとひとつ手にとって問題を読んでみる。


「あっ、それは私の宿題です」

「あーコレ晴ちゃんの?
字綺麗だねー」

「タケルは字ヘタクソだよね」

「バラすなよー!男は皆字は下手くそなの!」

「えーでも有明先生綺麗ですよー」

「有明は高校の頃から綺麗な字だったわね」

「・・・・・・」


(やばい・・・このままではまた俺一人フルボッコ・・・)


加津佐はゴホンと大げさに咳払いをした。


「晴ちゃんもこんな問題がわからないとは大したことないなー!
お兄さんが教えてあげるからちょっと来なさい!」

「タケルさっきわからないって言ってなかった?」

「それ答案が間違ってただけだぞ?」


国見と有明のツッコミを無視して足を組み、偉そうに「どれどれ」と問題を読んでみせる。