有明先生と瑞穂さん

布津の分のジュースも持って席に戻ると丁度友人らは帰るとこだったようだ。


「じゃーなー布津。
邪魔したな!」

「バッカ!早く行けって」


すれ違う時に友人らは自分にも笑いかけて出ていった。


もしかして自分の考えてることが表に出て、気をきかせて出ていったのだろうかと不安がよぎる。




「はい、ジュース適当についだけどよかった?」

「おう!ありがとなー」


すごく幸せそうにハンバーグを食べる布津を見て気持ちが和らぐ。


「この後何するの?」

「そーだなー。俺瑞穂と一緒なら何でもいいから考えてねーや」


恥ずかしいことを恥じることもなくサラリというので調子が狂ってしまう。

言ってる本人が何も思ってない分、自分が恥ずかしがるタイミングをなくしてしまうのだ。


「か、考えてよねー。
普通デ、デートとかってリードするもんじゃないのー?」


「考えが古ぃーよー。
それに俺とお前の仲だしいいじゃん」

「古いって・・・
だって普通どんなことするのかわかんないし・・・。
布津ってデートとかしたことあんの?」


「んえ?!」



何気なく聞いただけだったのに異常に反応する布津を見て、瑞穂もつられて驚いた。