有明先生と瑞穂さん

空はまだ明るい夕方、学校にはチャイムが鳴り響き帰宅の放送が流される。


ジワジワと暑い校庭の木陰でさっきもらったチョコをかじりながら布津を待つ。




「だあっちーー!
シャワー浴びてぇー」


部活が終わってヘトヘトになった布津が、それでも瑞穂を待たせまいと泣き言を言いながらも駆け寄ってくる。


「お疲れ」

「おっ、何食ってんの?
チョコかあー、喉渇きそーっ」


そう言いながらも瑞穂の食べかけのチョコを奪い、バクリと大口でくらいつく。




「それさっき有明先生からもらった」


「!!」


さらりとそう言うと布津はわかりやすい程に嫌そうな顔をした。


(文句言ってるくせに勝手に食べるからだ)

少しだけムッときたので仕返しだ。



布津はチョコを握ったまま、はぁーっと深いため息をついた。



「先に有明から聞いた?」


「うん、布津に話したって言ってた」


「そっかー・・・」


二人帰路を歩きながら少しだけ沈黙が流れる。



久しぶりの布津と二人だけで帰宅。
隣にいるのが布津だというだけなのに景色が少し変わって見えた。