有明先生と瑞穂さん

時計を確認するとまだ3時。

一時間程度しか眠っていなかったようだ。



「はい、差し入れ」


時計をボーッと見つめる瑞穂の後ろから手を伸ばし、瑞穂に何やら袋を手渡す。

「・・・?」

袋の中を覗き込むとチョコレートがひとつ入っていた。


「え、どうしたんですか?コレ」


「こんなとこで時間潰してたらお腹すくかなぁと思って」


どうして時間を潰していると知ってるのだろうと思ったが、戸惑いながらもお礼を言い受け取る。


「何でここにいるって知ってたんですか?」

「ああ、たまたま一回資料を取りに来たんだけど瑞穂さんが眠ってたから」


つまり一度戻ってわざわざチョコを買い、瑞穂のために戻ってきたらしい。

有明先生が来ても全く気づかずに寝ていたと知ると少し恥ずかしくなった。


「昼間のことなんだけど・・・」


「え?あ、布津から聞きました。
誤解だって・・・」


「いやっ、それじゃなくて・・・。
というかアレは誤解も何もそんなわけないでしょ・・・」

「あー、アハハ」


「有馬さんの時は疑いもしなかったのに・・・俺ってその気があるように見えるのかな・・・」


「いやーそんなことはないかと・・・」


有明先生は落ち込んだように肩を落とした。