有明先生と瑞穂さん

「とにかく大丈夫だから」

「いいから見せてごらん」


手を差し伸べられて、布津は眉をしかめて目をそらした。

その様子を見て、はぁっとひとつ有明はため息をつく。



「この間の中庭でのことと関係があるのかは知らないけど、誰にも言ったりしないしどうも思ってないから安心してください」


有明の方からその話題をふられるとは思わなかった布津は目を見開いて有明を見た。


「ね?」


首をかしげてやわらかく笑う有明はまるで子供をあやすようだ。
布津の心は余計に嫉妬心にまみれた。





「変な芝居、やめろよ」


「・・・え?」



「先生、瑞穂とはただの先生と生徒ってだけじゃねーだろ?」



布津の視線がキッと有明を睨みつける。





「先生、瑞穂のこと好きなんだろ?」



「・・・・・・!」




その目は想像でもなんでもなく、確信をもった目だった。