有明先生と瑞穂さん

「違う」「怪しい」と決着のつかないやりとりをしていると体育館からピーっという笛の音がして、布津の先輩であろう３年の男子が大きな声で叫んだ。


「くぉら布津ーーー！！休憩時間はとっくに終わりだ！
女と喋ってないで練習に戻れー！！」


そういいながらボールを布津に向かって投げつける。

ボールはグングンと布津の頭をめがけて飛んできた。


「うぉっ！やべぇ！」

「え？え？ちょっとまって」


咄嗟に布津は頭をかわし、当たるはずだったボールは威力そのまま飛んで瑞穂の頭に直撃した。