'サァァァ・・・・・・'



有明先生は頭からシャワーを浴びていた。


シャワーに打たれながら下を向いて目を閉じる。


大分気持ちは落ち着いた。


――彼女といるとどうにかなってしまう



昔とは違う自分自身の変化。
それに一番驚いているのは自分だろう。


それなりに恋愛をしてきたけれど、自分から動いて無茶をしたり空振りした行動をとったり


こんなことは今までなかった。





'キュッ'



シャワーを止めると滴る水滴を振るって脱衣所へ向かう。


大きなタオルに顔をうずませながら今からどうやって瑞穂さんと接すればいいのかと悩んでいた。


――今更だが、正直合わせる顔がない。


それでもそばにいてくれることを嬉しく思う。



(きっと・・・)

(きっと俺は結果的に彼女を手に入れないと気が済まないんだ)


自分自身にぞっとする。