有明先生と瑞穂さん

体育館から布津がタオルを首にかけて汗だくで出てきた。


(常に暑苦しいやつだ・・・)


「今日部活ないから」

「おまえ一人で帰るなんて寂しいなー!!友達いねーのかよーー!」


ゲハハと下品に布津は笑う。


むっとした瑞穂も負けじと返した。


「あーらー、布津君はお友達と思ってたんですけど違ったんですねー。
それじゃあ他人の布津君さようなら」


他人行儀にお辞儀をして歩き出すと

「え?!ちょ!待てってぇ!」

と慌てふためいた。


(ぷっ、単純だコイツ)


「イチイチ本気にすんなよぉー!」

「あーもうハイハイわかったから。汗飛び散る!汚い!」

「汚いってなー!さわやかといえ!」

「はぁー?何言ってんの?さわやかっていうのはねー、さわやかってのは・・・」