有明先生と瑞穂さん

「瑞穂もう帰るだろ?俺送るよ」

「いいよ、もう具合悪くもなんともないし。
それに布津、部活あるでしょ」

「今日はもうサボるよ」

「いやいや、行きなさいよ。なんでわざわざサボるのよ」


「僕が送って行きましょうか」


有明先生が割って入る。


(え・・・せ、先生?!)


「資料作成を手伝ってもらっていた時によく送っていたから、家ならわかりますよ」

何食わぬ顔してにっこり笑う。


「・・・・・・・・・・・・いや、俺が送る」



「いやいやっ、ほんと私一人で帰れるから!」

「・・・・・・」
「・・・・・・」

二人は黙り込んでしまった。


(ちょっ、何この空気?!)