有明先生と瑞穂さん

「あーっ、あの!
深江さん深江さん!」

「なぁに?」


まさしくミーハーそうな女子生徒である。


「有明先生ってどんな人?
なんであんなに人気あるの?
な、なんか怪しいことでもやってる人?!」

「ほぇ~??」

大きい目をぐりぐりさせてこっちを見ている。

「そんな話は聞いたことないなぁ~。結はかっこいいから好きだよぉ。
みんなあぁいう若いイケメンだったらいいのにねっ」


妄想してるのか悦に浸ってだらしない顔で笑っている。


「で、でもでもほら!
他の子達も結構遊びに誘ったりしてるけど、一緒に遊んだ人っているのかな?!」

「んー、いないみたいだよー。
多分いたら噂になるよぉ。
結だったら絶対自慢しちゃうもーん!
先生もなぜか断ってばっかりみたいだしぃー、彼女がいるのかもー・・・」


ぶっとふてくされて不満そうな顔をする。


「まあ付き合おうとは思ってないけどねぇー…でも彼女とか奥さんとかイケメンのそういう情報っていらないよねー・・・なんつーか萎える・・・」

「まあそれはわかる気がする・・・」


ぬぅ、抜け目ないなあの先生!


「でっ、でもでも!しつこく誘ってる人もいるみたいだし一人くらい実はこっそり…とかないのかな?!」

「・・・瑞穂ちゃん、先生のことなんか恨んでるの・・・?」


深江はキョトンとした顔で瑞穂を見つめた。