有明先生と瑞穂さん

(先生は…私を…こんなに大切に思ってるんだ)


自分はすぐに壊れてしまうものでも何でもないのに…。


「ご、ごめんなさい…私…」


恥ずかしくなり手で顔を隠す。


「いや…元は俺が先に…」


二人で赤くなって立ち尽くすそれはハタからみたら妙に笑えるものかもしれない。



「…そろそろ帰ろうか」

有明先生が小さな声で沈黙を破った。
瑞穂は声を出さずに小さく頷き、二人は暗い道を手を繋いだまま歩き出す。



「さっきの…答えてなかったね」

「さっきの?」

何だっけ、と首をかしげる。

(あ…『どうしたいんですか?』って質問…)

はっとして顔をあげると有明先生がぎゅっと握る手に力を込めた。