有明先生と瑞穂さん

「せっ、先生ちがっ…!!」

途端に恥ずかしくなり、思わず顔を覆おうと繋がれた手を離すと今度は強引に手を繋がれた。

「!」


「男は普通なんだから…しょうがないだろ…!」


有明先生は『やってしまった』というバツが悪そうな、開き直ったような顔をしている。

「いやそうじゃなくてっ…
ていうかこ、高校生なんかにそんなこと思うんですかぁ~?!」


「女子高生って年頃なんだから普通にそういう対象だっておかしくないだろ!それに…

俺は女子高生だからじゃなくって瑞穂さんだから欲情するんだ…ろ、……あ。」


やばい、という顔をしたがもう遅い。


「えぇーーー!!やだー先生!!スケベだ!むっつりだ!!」


「ちょっ、やめ…ああもう…」


二人で慌てふためく。


「男はそれが普通なんだよ!」


カラン カラン カラン!


有明先生がそう言った瞬間、また風が空き缶を転がし二人は我に返った。