(でも…そうか。
だから先生は、今日はちょっと変だったんだ。)


布津との関係はなんでもない。
が、何も知らない人間から見たら男女なのだからそう思うのもわかる。



有明先生の口から出た言葉、
【嫉妬】が頭の中をまわる。


(先生は、嫉妬して、余裕がなくて…)



(あ、あれ?)


(先生は…)


(私を)


(誰にも渡したくない…?)





自分で考えて頭がカーッと熱くなるのがわかる。


(なななな、何考えてんだー!!じ、自意識過剰…)




(・・・)



(でもよく考えたら、好きってそういうことだよね…)


(先生は私に『好き』と言ったけど一度も『付き合いたい』なんて言ったことないから、なんでかそれ以上は求めてないんだと思ってたけど…)


(でもそうじゃなかったんだ)


(そんなの、当たり前のことなのに)


(じゃあ…)






(じゃあ、私は…?)