「今日、ですか…」


どこに有明先生の余裕をなくさせるようなことがあっただろうか。

一日をざっと振り返ってみるが思い当たる節がない。



(…はっ!もしかして先生まで私が加津佐さんを好きだと思ってるとか?!)


否定しようと顔をあげると先生は困ったような顔で笑っている。




「布津君と仲いいから、少し嫉妬したのかも」


言葉の割にはそういう先生からは嫉妬したようにも余裕がないようにも見えなかった。


「布津とはただの腐れ縁って、言ったじゃないですか」


「…そうだね」

「??」


先生はまた困ったように笑って返事をした。