「え?課題出てなかったでしょ?」

「ちっげーよ!やべー!ちょっ、瑞穂!図書室開いてる?」

「開いてるわけないじゃない。今から行ってもHR始まっちゃうよ」

「やべぇー!」




「俺前の授業で有明から辞書借りてたの忘れてて図書室に戻しちまった!!」






「・・・・・・」




「・・・・・・?瑞穂?」


鈍感な布津も瑞穂の周りの空気が一瞬固まったことにはすぐ気づく。





(こいつが辞書を・・・)


「おい瑞穂ぉ~?」

布津が瑞穂の顔を覗き込んだとき


「っおまえかぁーーー!!!」

勢いよく立ち上がり、瑞穂の頭が布津のアゴを強打した。