有明先生と瑞穂さん

「何考えてるの?」


「えっ・・・何も」

「嘘」


自分の名前をこういう形で教えることが予想以上に恥ずかしかったのか、どうも有明は瑞穂が名前を内心笑っていると思っているようだ。



「私は、好きですよ」

「え・・・?」


「好きです。



好き、・・・ゆきひとさん」


「・・・・・・!」



恥ずかしいけれど、しっかりと目を見て言えば有明の顔がみるみるうちに赤くなっていくのがわかる。


――先生にそんな顔をさせることができるのも自分だけ。



それでもつられて恥ずかしくなってしまうから、照れ隠しで目を閉じた。


唇が重なる前にもう一度名前を呼ばれたような気がする。





図書室に二人だけ。


二人だけの静かな秘密の空間に、心地よい鼓動だけが響く。



ずっとこのままでいられたらいいのに――



貴方を知って、恋を知った。

貴方がいたから、強くなれた。


今はこのあふれ出る気持ちを全て伝えるにはどうすればいいんだろう?


まだまだわからないことばかりだよ。


だから、


教えて?先生・・・





今はただ、二人だけの秘め事―――・・・。










  ――end.――






        コン
    very very thanks!