有明先生と瑞穂さん

見るからにショックを受ける瑞穂を見て小浜はずっと笑っていた。


いい気味――・・・彼女をオトすなら今だ――


そういう意味で笑う。




有明がそんな態度を取ってもどうしても納得のいかない人間はいるようで、そういった考えの教師達はまだ不満を漏らす。

「しかしそんなことを言ってもねえ・・・口では何とも・・・」

「でもどうやって証明しろと言うの?
こういうことばかりは気持ちの問題じゃないですか」



「有明先生」



ようやく、ここで小浜が動き出した。



今まで黙っていた、ただの実習生。


予想していなかった人物に、一同がまた注目する。



―――瑞穂はハッとした。




(やめて・・・やめて・・・!)




瑞穂の心臓がさらにドクドクと早打つ。

気持ち悪い鼓動に足が震える。


彼女は言うつもりだ。

勝ち誇ったような顔を一瞬だけ瑞穂に向けた。



(やめて・・・やめてやめて・・・!)




「有明先生、隠さなくてもいいじゃないですか。
皆さんに話してあげましょうよ」



小浜がそこまで言うと誰もが「もしかして」とその先を明確に予想する。




公の場で有明に言わせるつもりだ――。



『僕は小浜先生と付き合っています』と・・・・・・。