有明の部屋に入れば瑞穂は初めて来た時のように突っ立っていた。
「座れば?」と声を掛けようとしたが、その前に言うことがある。
「ごめんね」
正面に立って声を掛けるとようやく顔を上げて目が合った。
「私ちゃんと・・・・・・そういうんじゃないって・・・わかってます・・・よ?」
ぎこちない笑顔を作って言う。
瑞穂は布津と別れてからずと考えていた。
『普通、嫌だろ』
『お前は理由があれば小浜と有明がキスしてても許すのか?』
――嫌だ。すごく嫌。
だけど、自分の気持ちははっきりしたけれどそれをどうすればいいのかがわからない。
だから有明先生には会いたくなかった。
八つ当たりしてしまいそうで怖かった。
何も悪くない先生に嫌悪感を抱くのが嫌だった。
だから――
「先生が謝ること、ないです・・・」
「どうして?」
「ど、どうしてって・・・・・・」
「俺が逆の立場だったら嫌だよ。だから、謝らせて」
「・・・・・・」
立ち止まったままの瑞穂の手を引いてソファーに座らせれば、有明は床に座って瑞穂を見上げた。
「俺はそうやって溜め込まれる方が辛い」
「・・・・・・!」
――駄目だ、駄目だ。
瑞穂は慌てて口を押さえたが、その手をやんわりと有明がはがした。
「・・・・・・ッ、先生のバカッ!!」
抑えていた言葉があふれ出す。
「座れば?」と声を掛けようとしたが、その前に言うことがある。
「ごめんね」
正面に立って声を掛けるとようやく顔を上げて目が合った。
「私ちゃんと・・・・・・そういうんじゃないって・・・わかってます・・・よ?」
ぎこちない笑顔を作って言う。
瑞穂は布津と別れてからずと考えていた。
『普通、嫌だろ』
『お前は理由があれば小浜と有明がキスしてても許すのか?』
――嫌だ。すごく嫌。
だけど、自分の気持ちははっきりしたけれどそれをどうすればいいのかがわからない。
だから有明先生には会いたくなかった。
八つ当たりしてしまいそうで怖かった。
何も悪くない先生に嫌悪感を抱くのが嫌だった。
だから――
「先生が謝ること、ないです・・・」
「どうして?」
「ど、どうしてって・・・・・・」
「俺が逆の立場だったら嫌だよ。だから、謝らせて」
「・・・・・・」
立ち止まったままの瑞穂の手を引いてソファーに座らせれば、有明は床に座って瑞穂を見上げた。
「俺はそうやって溜め込まれる方が辛い」
「・・・・・・!」
――駄目だ、駄目だ。
瑞穂は慌てて口を押さえたが、その手をやんわりと有明がはがした。
「・・・・・・ッ、先生のバカッ!!」
抑えていた言葉があふれ出す。
