使い捨て親友童話



さて、あなたはデートと呼べるのか微妙な今を緊張して待っていましたら――


「寺岡ー」

大好きな人の声に反応し、顔を上げると一番好きな人が居ました。

「遅いよー、特丸」

年齢の割にぶりっ子スキルがないあなたは、つい可愛くない発言をしてしまいましたがトクト王子様は気にしていないようでした。

ありのままのあなたに彼は惚れているみたいですね。


「ほら、行くぞ。」

ここがいくらキラキラしていれど、メルヘンの国ではないので馬車はありませんから、

あなたたち二人は個々で自転車を走らせました。

ドキドキする心、赤くなる頬、たちまちあなたは夢の世界へ羽ばたいちゃいます。

恋をしたなら、あなたたち女子中学生は幸せの魔法にかかってしまいます。