高鳴る胸を押さえて、 冷静にせんぱいと会話。 1つ1つ考えながら言葉を選ぶ。 「わたしは、お兄ちゃんに憧れますよ」 「イイもんじゃねぇよ! 暴力振るうしっ」 そう言って、せんぱいは 手でボクシングのマネをした。 「アハッ、ボクシングしてるんですか お兄さん」 「違う違う。 こんな感じで叩いてくるんだ。」 笑う度に、せんぱいも微笑んでくれる。 わたし、喋れてるよ。