上手くいかない恋愛


多分、顔は真っ赤。
自分でもわかるもん。







『ハハッ...さくら、行っていい?』

『どうぞ』







雄樹せんぱいは、
わたしを見て微笑むと、
走って部庫から出て行った。
その時、
ふわりとシトラスの香りが
漂った。









『アイツ、カッコいいでしょ。
モテるんだよねぇ。』

『雄樹せんぱい、面白いしねっ』

『おいおい、あたしにタメ口ぃ?』









楽しそうに談笑している2人をよそに
わたしは、あの笑顔を想い浮かべていた。
やさしくて、まるで
太陽みたいな笑顔。
温かい雰囲気が溢れてた。