「花恋~!ジュース無い?喉渇いたぁ~っ」

「おい!楓!あんまり騒ぐな!!見つかったらどうするんだよ!」

「大丈夫やって!難いなぁ~。直輝は!」

「颯!お前は、何でいっつも危機感がないんだ!?」


ここは、私の部屋。
・・・え?
何で、直輝たちがいるかって?
なんかわかんないけど、ファンの子が押し寄せてくるとかなんとか。

「・・・・はい。ジュースはオレンジでいい?」
「僕はそれでいいけど・・・直輝と颯は?」

コップにオレンジジュースをわけ、楓にわたした。

「俺もオレンジジュースでええわ。直輝は?やっぱアレかッッ!?」

ワクワクた表情で颯が直輝に肘で突く。

「悪いかよ!?・・・・花恋、イチゴオレある?」

えっ・・・・イチゴオレ!?


「あ、あるけど・・・・飲むの?」
「俺の好きなもの。わかる?お気に入りだよ!!」

まさか・・・・まさか、直輝がイチゴオレを飲むとは・・・・っ。
なんだか、幼稚なところがたくさんあって以外だなぁ。
こんな顔してて・・・ふふっ。

「くふふっ・・・じゃぁ、持って来るね」

堪えきれなくなった笑いをこぼし、キッチンへと向かった。
「うふふ・・・・以外すぎっっ・・・・」
キッチンはリビングからそう離れてはいないが、冷蔵庫のあるところは、ちょうど陰で見えないところ。
誰にも聞こえない声で、笑った。



「花恋、今、笑ったでしょ?」