「はぁぁぁぁぁっ」

これは雄叫びではありません。
ため息です。
私のため息です。

「なっ、なんでそんなに機嫌するの~!?」

はわはわと、私の顔色を窺う楓。
今は昼休み。
昼休みまで私はカチコチでずっと席に座っていた。
今、お昼を食べようということで屋上へきている。

そりゃぁ、そうでしょう。
しかも、貴方のせいですよ?
こんな状況になったのは。

「楓・・・なんでこんなにややこしくするんだよ?」

直輝も、クタクタ・・・・と言うような顔で、楓を睨む。

「それにしても!直輝、カッコよかったね~!僕、惚れちゃった♡」

「やめろ・・・吐き気が・・・・っ」

「・・・・吐くんだったら吐いてみろや~!!」

あっ・・・出た!
楓の裏!

「ウグッ・・・しっ、死ぬ!死ぬから!!」

直輝の首を絞める楓の腕をべしべし叩く。

「もうっ!弱いなぁ~・・・直輝は!」

あっ、戻ったっ。
このキャラを自由に使い分けるっていうのがすごいよねぇ・・・・。

そうすると、遠くのほうから声が。

「直輝~!楓~!」

男の子の声。
誰だろう??

「ここにいたんかぁ~!探したんやぞ!?」

・・・・え?この人!関西弁だ!
しかも、直輝と楓を呼び捨て!?

「おぉっ!探してたのかよ?なら、早く言え」