君がいたから






「鈴原も空とか見んのか?」





『!』





気づくと俺は彼女の前に出ていて、自然と話しかけていた。





『…………』





「綺麗だよな、夜の空って」





『…………』





「でも驚いたな、ここに人が来るなんて」





『…………』





俺だけが知ってたんたぜ?と笑顔で話しかけるが彼女は冷たい表情のまま。





「俺さ、思ったんだけど……」





『…………』





「鈴原は笑った方がいいと思う」





『………っ、』





彼女の目が大きく見開く。





何で?って顔をしているけど笑った方がいい理由なんて答えは一つ。





「笑顔が似合うから」