「は?」 またわけの分からんことを言いだす。 「先輩は普通の人なんだなって思えて、なんか、いいです。そういうの」 そういうのがどういうのかはわからない。 けれど、あたしにはとても嬉しい言葉だった。 「あ、でも、俺とか、兄ちゃんとか、ありさちゃんの前だけにしといてくださいね。そういうの」 だから、そういうのがどういうのかはわからないんだってば! でも、 「……言われなくても」 ついつい、そう答えた。