「おーい!空!」 奏太が弟を呼んだ。 …………が、気が付かない。 「あいつ、もはや病気だな。ちょっと待ってて。呼んでくるわ」 ダヤそうにしながらも、奏太は空太のもとに小走りで駆け寄って、 頭を叩いた。 ちょっと強めに。 まわりに音が響いて、みんなが振り向くくらいの強さで。