「……見たこと」 「あるの?」 「ない」 「ですよね……」 ありさがため息を吐いたのがわかった。 でも見たことが無いもんは無い。 たとえ見たことがあっても、きっと覚えていないだろう。 人間にあまり興味が無いから。