そこには頭から血を流した詩乃が横たわっていた。





「詩乃!?」



詩乃に駆け寄り足の上にあった机をどかす。




「詩乃!詩乃!?」



「んっ。
京真…くん」




詩乃がうっすら目を開けた。



「詩乃、何があった?」


「美由ちゃんに別れてって言われた」



美由に?



「傷は?
足はどうしたんだ?」




俺は詩乃の口から出た言葉に絶句することになる。







「美由ちゃんに…押されて…それ…で…ヒック…京真…くん…足…痛いよ…」



ポロポロと涙を流す詩乃を抱きしめた。


美由が。


美由がやったのか。


詩乃の足は腫れていて。

歩ける状態じゃない。


俺は詩乃を持ち上げ教室から出た。