Magic Rose-紅い薔薇の少女-



「黙って」

そう言われ、私は黙った。
シルバーは私の目の色を変えた。

「行くぞ!」

「え……きゃぁ!」

目の色が変わったと同時にシルバーは走り出した。



暫く走り、着いた先は森だった。

「ゼーハーゼーハー……」

ちょっと、とばしすぎじゃないかしら……?
私、今、ちょっと、苦、し、い……。

私が慣れない人の持久走後の人みたい(いや実際そうなんだけれど)になっていると
シルバーが突然口を開いた。

「レディ」

「シルバー?」

「……すまなかった。
シャルディは既に森の向こうで待機している。
そういう作戦だったのだ」

なんで……そんなことをする必要があったの?

その説明だけじゃ納得いかなかったが、
シルバーに『行くぞ』と言われ、渋々付いて行った。