Magic Rose-紅い薔薇の少女-



女の人は私からメモを受け取った。
そして顔が一気に歪む。
まさに“めんどくさ”そんな表情。

「チッ、エルザの奴。
まぁた面倒臭いの頼みやがって」

果たしてこんなんでこの店は大丈夫なのかしら?

そんな不安を余所に次々と薬品やらを出していく。

じーっと見ていた私に視線を移した。

「アンタ、ヘルシオンの娘かい?」

「いいえ私はレディ・デュークですわ」

「エルザの入れ知恵か……。
ただなお前嘘を吐こうが勝手だがその瞳で一目瞭然なんだな」

そう言うとおば様がかけた魔法を解き、あっという間に私の瞳の色は戻っていく。

「赤い瞳……それが決定的な証拠さ」

「たとえ、私がレディ・デュークじゃなかったとしても、私はヘルシオンの人間じゃないわ!」

その時、今まで大人しくしていたシャルディがいきなり飛び出していった。

「シャルディ!?」