Magic Rose-紅い薔薇の少女-



「もう知らないわ!」

プイッと顔を背けスタスタと歩き出す。


「ここ、ね」

着いた先は古びた扉の前。
そもそも建物自体がかなり古い。

怪しいわ、怪しすぎるわ。
怪しい雰囲気漂いすぎよ。

中に入ってみるとそんな不安はぶっ飛んだ。

凄い!

瓶に入ったカラフルな液体に目を奪われ手を伸ばした。

「何してる!」

突然の怒鳴り声に反射的に手を引っ込めた。

私ったら……。

「って、なんだ。ただの客じゃないか
またゴブリンが来たのかと思っちまったじゃないか」

そう言いながら姿を現したのは
青と紫のオッドアイの女の人。

この人がおば様の……?

「何の用だい?手短に頼むよ。
面倒臭いのは嫌いなんでな」

じゃあ何故お店なんかやってるのかしら……。

「これなんですけど」

私は、おば様に渡されたメモを見せた。