「大事な話?」
「いいか?
これから先、何があろうとも言葉に惑わされるな」
爽やかな風が部屋を通り抜けた。
「シャル……」
「それだけだ」
シャルディは窓から飛び降りた。
全くもって意味がわからないわ。
結局シャルディは何が言いたかったのかしら?
大事な話に値するくらいのものだったの?
私はベッドに突っ伏した。
するとナイスタイミングというタイミングでおば様が部屋に入ってきた。
「レディ」
「おば様?」
「明日、市場に行ったらどうだい?」
その言葉に微かに私の目に涙が浮かんだ。
「市場、へ?」
くるりと振り向くと優しく微笑むおば様が立っていた。
「息も詰まるだろう」
「おば様、私…………嬉しいわ!」
私はおば様に抱きついた。
念願の市場。
すっごく楽しみ!!

