Magic Rose-紅い薔薇の少女-



無事家に着き、私は安堵の溜め息を吐いた。

「ありがとう」

「何も当然の事をしたまでだ」

「そう、それでもありがとう!」

ドアノブに手をかける。

するとそれを通じてか、シャルディの気配を感じ取った。

シャルディ!?

私はバッと扉を開け、中にいるシャルディに飛び付いた。

「シャルディ!」

「レディ!」

「ああ、よかった」

「シルバーに送って貰ったのか?」

そうよ。
そう言いながら後ろを振り返る。
振り返った先にもう既にシルバーは居なくなっていた。

帰ってしまったのね。
今度ちゃんとお礼しなくちゃ。

「中に早く入りなさい。風邪を引くから」

「はーい。
只今戻りましたわ!おば様!」

「レディ!」

おば様は奥からすっとんで来た。
そして私の濡れた頭をタオルでガシガシ拭いた。