―第二章‐平和な日々―

私はあの日、目が覚めた部屋を自室として貰った。

ふと振り返る。

「あら、シャルディ。いたのね」

「全く、失礼なやつだ」

「何よ、音もなく背後にいるのが悪いんじゃないの」

「気配を感じ取れないお前が悪い」

うっ……。

私は息詰まった。

痛い所をつつかれた。

「し、知らないわ!」

自分でもおかしいとは思うが、とにかく馬鹿にされたのが気にくわなかったため、そっぽを向いた。

「な!……はぁ」

シャルディから漏れたため息に私は焦った。

「う、嘘よ嘘!」

じーっと見つめられ何も言えなくなる。

私は
話題を反らせば……。
と、考えた。

「ところでおば様は?」

「エルザ様は忙しいのだ。兎に角」

「小鳥さんコンニチハ!」

「ぅおい!」