キミに捧げる初雪

黒猫が、オレを睨みつけた。



わかってるのか、とでも言いたげだった。



「魂は…あたしのままなの?」



不思議そうにナガセユキコが聞く。



「あたしは、あたしの心を持ったまま、別の人間になるってこと?」



「いや、ナガセユキコとしての記憶は失う」