キミに捧げる初雪

優しい甘い香りがした。





男の子は母親のこの香りが大好きだった。



母親が、かがみ込み、男の子の顔を見つめ、こう言った。



「スーパーに戻ろうか。猫ちゃんのものを色々揃えないとね」



ぱあっと男の子の顔が輝く。



男の子の顔を見て、母親は何ともいえないくらいに愛しさがこみ上げてくるのを感じていた。



可愛い。