キミに捧げる初雪

「…ホントに…死に神なの?」



ナガセユキコが、戻ってきた黒猫を抱きしめる。



「死に神っていうか…それは人間が勝手につけた呼び方だよ」



話していいのか、返答に困って語尾が小さくなっていった。



「死に神じゃないなら、なあに?」



首を傾げて、ナガセユキコがオレを見る。