キミに捧げる初雪

「行かないで…お願い…」



涙で震える声。



どうしようもできないのに、手を伸ばす。



その手も見えなくなってきた。



腕の中のクロも、薄れている。



「雪子…」



オレの声に雪子が顔を上げる。





「さよなら」





オレは雪子に。





最後のキスをした。





消える直前、触れたのか触れていないのかわからないのに。





雪子の唇の柔らかさを感じた。