ぐいっと腕が引っ張られた。



いや、引っ張られたんじゃなくて、雪子が立ち止まったのだ。



振り返ると、雪子を見つめる女の子がいた。



雪子もその女の子を見つめたまま動かない。



「雪…子?」



微かに女の子が、口を開いた。